TOPICS


新着情報

宇宙人のような父

2019 / 01 / 16

こんにちは、厳しい寒さが続きます。

街角で冷たい風に吹かれながら凛とするこの季節が嫌いではありません。

そんな極寒の日のことでした。朝ふらっと出掛けた父が夕方になっても帰りません。

父は筋金入り10年選手のアルツハイマ−型認知症です。

時間、季節が分からないのは勿論、最近では私のことさえ認識できないそんな日もあります。

電話は一度きり繋がりましたが、話していることの真実は皆無です。そして、家族が父にかけた電話の数100回あまり、しかし、繋がることはありませんでした。

時間は過ぎるばかり、とうとう行方不明の届出が必要と、警察署で手続きをとっている最中、連絡待ちをしていた娘から見つかった連絡が入ったのです。

父は自宅から車で20分離れたス−パ−の駐車場で足を投げ出し座っていたところを親切なご夫婦に助けられたとのことでした。父を向かえに行った娘夫婦に対して、名前を告げることなく、「いつか、同じ状況の方を見かけたら助けてあげてください」と言って去って行かれたそうです。本当にどれほど感謝をしても足らないほど有り難く思いました。

最近父の携帯電話をGPS付に替えて、位置ナビを登録しました。  「大丈夫だから、自転車で出かけてみては」父に言ってみました。まだまだ風の中で生きている宇宙人のような父との生活は続きます。どうか穏やかな日々が続きますようにと思う今日この頃です。

RECOMMEND